2006年08月16日

夏バテ中の雑記

 ただでさえマメでない更新だが、色々あってバテている。生存確認レベルのエントリ・・・・・本当に感想。

・靖国参拝
 色々とやかましい限り。いつもの事だが日本のマスコミが煽るからいけない。もっと重要なニュースが色々あるので報道するべきだろう。
 小泉首相の言で、「意見が合わないからと言って首脳会談を控えるというのはどうか。私はいつでも会う用意がある」というのがある。これは世間的にはうまい言い回しだと快哉を叫んでいる人が多いが、実は当意即妙という軽快なものだけでもない。近代史ではコミュニケーションの不足から大きな戦争も起こっており、それ故例えば冷戦期の米国などはソ連との対話を対立があっても決して欠かさなかった。対立相手との最低限のレベルでの信頼関係が重要である事を理解していたからであろう。もちろん水面下では様々な交渉が行われているのであろうが、中国はこの方針で自縄自縛になり国際的な評価を落としてしまった。小泉首相に賛否両論あれど、ポイントはイニシアティブを終始握っているということであろう。後継の総理は、そういう資質があるかどうかも重要だと思う。果敢な行動主義者は誰であろうか。実のところ、短期的には行動の内容は二の次かもしれない。イニシアティブという点ではないだろうか。もちろん中長期的には日本人なりの倫理性を他国が理解し、文化的に距離のある国でもある種の現実として受け入れることが重要である。しばらくは互いの距離感を模索するという作業ベースの外交が続くだろう。

・イラン情勢
 ここしばらくの報道を見ると、イランは自国の周辺のアラブ世界で影響力を拡大するということを一貫して模索しているという印象がある。そしてサウジやエジプトは警戒感はあれど、今の政治情勢では一定程度の影響力を行使されてしまっている。その意味で地域ローカルな構図としてはイランはそれほど粗雑に動いてはいない。もっとも、その外部、欧米に対してどうかというと話は変わってくる。何度も言うように論理と力学で安全保障は決定する。こういう相反する部分でバランスが取れなくなって破綻するという典型例が発生するかもしれない。その意味で北朝鮮は、自国が外交対象とする外国は多くても、枠組としては単一に絞っており(もちろん世界的に影響力の強い国が周辺国に多いという単純な事実もあるが)自己矛盾を起こさないようにコントロールはしているな、と思う。やはり破綻するのはイランが先であろう。ちょっと落とし所がないかもしれない。

・カシミール情勢
 ややインドの将来に関して楽観し過ぎているかもしれないが、カシミールにおけるパキスタンとの関係の構図に関してこの論文がうまく説明しているので目を通しておくといいと思う。全文は現時点で有料、発売中の「論座」に日本語版が掲載されている。
 まず、この問題が経済成長の足を引っ張ることはないだろうと判断しているが、それは全般として正解であろう。ただし、散発的に発生するテロが政治的フラストレーションを高めていくのは間違いなく、その点を指摘している。パキスタンがインド統治部におけるイスラム武装勢力の活動を黙認(場合によっては奨励もあるだろう)し、政治的に利用することを危険視している。そしてインドの忍耐は長くはないだろうと。この種の宗教的情熱の政治利用という意味ではまさにパレスチナもそうなのであるが、とかく主権国家が管理する以外の武装勢力が影響力を持つと問題は深刻になる。インドはイスラエルの先例を極めて良く研究しているはずで、政治的矮小化という事に力を尽くすであろうと思う。幸い、同地域は外国マスコミの取材が多い地ではない。
posted by カワセミ at 02:36| Comment(0) | TrackBack(2) | 世界情勢一般
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靖国神社参拝問題??
Excerpt: 参拝されちゃいましたが、最後はベタなやつをw。 森昌子さんには、こちらも歌っていただきましょうww。 *** ♪さんぱい♪ 最後の終戦 記念日は 雨がしとしと 降っていた 朝も早よから 正装で ひ..
Weblog: 歌は世につれ世は歌につれ・・・みたいな。
Tracked: 2006-08-16 08:40

カワセミ先生、残暑見舞い
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Weblog: finalventの日記
Tracked: 2006-08-16 10:49