2006年01月24日

2006年カナダ総選挙

 カナダにおいては異例の冬季の選挙となった、優越院である下院総選挙であるが、保守党が自由党を抑えて第一党の座を確保した。これにより政権交代となる。世界的に見れば米国への影響ということもあり重要な選挙なのだが、日本のマスコミの扱いはいつものごとく小さい。今更愚痴を言っても仕方が無いが、今回などはつくづくそう思う。

 選挙結果としてはここを参照するのがいいだろう。州ごと、選挙区ごとの状況もマウス操作で楽に見れるのは楽しい。またカナダの政党の地域性の強さも実感できる。頭では分かっていたのだが、こうして見せられるアルバータ州やケベック州の結果はインパクトがある。政治の地域性とはこういうことだ。それに比べれば日本や米国(の連邦選挙)の地域性など可愛いものだとも言える。

 今回の選挙結果に関しては様々なことが言われているようだ。直接的には腐敗などの問題であるが、中絶問題にヘルスケアのケベックと永遠の争点のごとき問題が展開するカナダでは一口で言いにくいし、日本人の私はおそらく皮膚感覚がないことから的外れな意見を述べてしまうと思う。ただ、この論説は当たっていそうな気がするし、穏健にうまい言い回しをしているので引用してみたい。選挙前に記述されたものではあるが。(参照)

After four straight Liberal election wins since 1993, the Progressive Conservative/Reformers who merged barely two years ago appear finally to have gotten the message that most Canadians are moderates who prefer to be governed from the centre, not from the ideologically anti-Ottawa, anti-government, socially conservative right.


 カナダの政党の歴史は、日本人が思っている以上に英ホイッグ党やトーリー党からの伝統を引き継いでいるが(その反動としてのケベック連合か。独立問題だけではなく)、そのある種の硬直性を緩和した結果としての穏健さではないかと想像してしまう。例えとして適切かどうかは分からないが、クリントン大統領が中道にウイングを伸ばしてシニアブッシュを破った時のような現象に近いかもしれない。また今回の自由党は、選挙後半では内閣不信任案に賛成した(左派の)新民主党批判に精力を注いでいたようだ。そうした面もマイナスに働いたのだろう。

 ともあれ、日本も推進しているミサイル防衛にも戻ってくるし、その一方で京都議定書には反対と親米的な路線で外交が回りだす。ブッシュ大統領にとってはかなりの追い風だろうか。日本としては、東アジア共同体絡みで巻き込みたいところだが。
posted by カワセミ at 20:37| Comment(2) | TrackBack(0) | カナダ・欧州・ロシア
この記事へのコメント
カワセミさん
カナダの選挙も注目でしたが、パレスチナの結果をどう評価されますかな.私は今の時点ではちょっと読めないが、まず(パレスチナ)内部の動き如何というところでしょうか.
Posted by M.N.生 at 2006年01月27日 09:02
ちょうど何か書こうかと思っていたので、簡単にエントリしてみます。もっともいつもの出来が丁寧なわけでもないですがね:-)
Posted by カワセミ at 2006年01月27日 22:28
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/1267803

この記事へのトラックバック