2006年01月13日

総務省と放送・通信業界に関する最近の印象

 内閣改造にて竹中氏が総務相となったが、これは当時から注目してもいい出来事かなと思っていた。良くも悪くも小泉首相の改革路線を進めている中心人物の一人だからだ。今回はFinancial Timesで取り上げられているのが目を引いた。(参照)iPODにやられたSONYなどを例に引き、商習慣と既得権益がビジネスチャンスを逸しているとしている。

 社会の改革というものは、概して民主主義国では議会政治家が最初に担うことが多い。何だかんだと言っても、国民に直接選出された人物であるというのは意味があるのだろう。そして国民のサイレントマジョリティはそれをかなりわずかの時間で理解するように思われる。むしろ知識人や官僚の類が硬直的だ。そして民間企業といっても、既存の社会の仕組みで利益を受けている立場の企業は意識として遅れている事が多い。この典型は大手マスコミだろう。NHKと民放のキー局5社は、電力会社や航空会社あたりと並んで民間最大の既得権益と言えないだろうか。現在の日本は、政治改革は一段落し、民間の改革というフェーズに入っているという考え方があるようだ。それは当たっているかもしれない。

 少し面白いと思った例として、委託放送業務の認定がある。(参照2)MUSE方式のアナログハイビジョンはBS-9で放送されているが、これが2007年と他のアナログ放送より早い時期に打ち切られる。その空いた帯域で放送する事業者を募集していたのだが、BSという比較的公共性が高い電波に、有名企業がバックにいるとはいえ、ワールド・ハイビジョン・チャンネルという新規事業者の参入を認めている。ささやかな始まり方ではあるが興味深い。
 この地上デジタル放送を巡る答申もかなり興味深い。(参照3)PDFの本文を読んでみると、放送業界よりは家電メーカーの見解が重視されている感がある。地上デジタル放送の推進は、そもそも2011年の停止という事自体そもそも無理があると思うのだが、それを大義名分にする形で様々な既得権益の打破を狙っている感もある。ただこれは思想というより、国民全体での経済的利益を重視するという合理的な実利主義の政権の性格だろう。単純な話で、放送局がコピーワンスをやっているおかげでポータブルビデオへのコピーが不便になってビジネスが回らないからどうにかしろ、の類だろう。まぁ、それが視聴者にとって良いものであれば別に文句はない。
posted by カワセミ at 02:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 国内 時事一般
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