2005年10月24日

小泉首相に関する個人的見解

 今度のぐっちーさんのエントリは非常に興味深い。小泉首相はかなりの経済通らしい。これで今まで疑問に思っていたことがかなり氷解した気分だ。今回はちょっと個人的なエントリになってしまうが許されたい。少し関連したエントリを書いた事もあるのでそれも見て欲しい。

 元々私は、小泉首相をそれほど高く評価していたわけではなかった。就任当初は少々残念に思ったくらいだ。有権者が総選挙において有能な野党を何がしか選択するという、主体的な行動で政治を動かすことが重要だと考えていたからだ。その過程を停滞させるような思いがしていた。また経済に詳しいとも思えなかったので、最初の半年くらいは明確に不支持だった。

 おやと思ったのは9.11の後だ。対応が極めて日本人離れしている。細かい部分も含めて安全保障や外交に関する発言が極めて正確で、欧米の伝統的な中道政治のリアリズムを感じたからだ。だから経済は怪しいかもしれないが安保の件があるので数年我慢せざるを得ないかと思って明確な支持派となった。これが2002年の頭くらい。後北朝鮮問題がクローズアップされるが、この時も欧州を歴訪して政策に対する支持を固めている。東欧の回り方を見ているとこの時に日露の領土問題解決の種蒔きもやっているのかなと思ったが、それはまだ分からない。まぁこれは今も色々動いてはいるだろう。イラク戦争の時も対応は興味深い。最後までフランスとドイツ、特にフランスの支持を固めることに労力を集中している。これはイギリスも同じであるが、明白に日本は能動的と言えた。
 経済政策に関しては当初丸投げとしか見えなかった。日銀の福井総裁の手柄でしかないと思っていたが、冷静に考えると日本の中央銀行の独立性といっても怪しい事この上ない(苦笑)竹中氏の行動も胡散臭いが政局の役には立っている。そもそもここ数年は苦しいと事の最初から言っていた。ひょっとして予定のうちか。為替介入は国内政治に影響を及ぼさないリフレ政策と解釈することは出来ないだろうかと考えた。となれば、国内政治上の問題が無くなれば?

 単なる予想だが、この後の民主党の政策がより緊縮財政に向かう可能性を見越して、短期的に改革競争的な雰囲気に持ち込み、リフレ政策で梯子を外すのではないか。ひょっとして真面目な前原党首はハメられている最中かもしれない。リフレ政策に傾きそうな主要な党内政治家を叩き出した後の導入と見えなくも無い。とすると、首相後継候補を閣僚にというのは、日頃腹を割って人と話すことの少なそうな小泉首相が、誰が自分の路線に近いか判定する作業なのかもしれない。そう考えると、実は距離の遠そうな安部氏が一番危ないかなと考える。次の首相は経済畑で少し地味目かもしれない。もっとも1年後に外交的に抜き差しならない事態が展開して(例えば北朝鮮が今にも、とか)総理が代わってられる状況に無く、やむを得ずとして任期延長という話もあるかもしれない。あるいは後継候補に失望となれば半ば人為的にそんな事をやるかもしれない。

 民主政治の歴史が長く、知識人の層が厚い国ならどこでも多かれ少なかれそうだが、特に日本人は政治家や官僚の能力を実態より低く見過ぎる傾向があると思う。頭のいいほうから数えて数%を除き、その後20??25%くらいの人がそんな考えに傾斜するのではないか。居酒屋談義で怪気炎がこの付近の層というところだろう。かえって日頃無関心な大衆のほうが「駄目ながらもそこそこにはまとめるんじゃないの?」とかタカをくくって結果オーライが日本の政治の風景かとも思う。小泉首相の件に限らず、最近自分で薄々分かっていたがやはり認識違いだったかと思う事が多い。世の中、自分が思う以上に頭のいい人は多いということだろう。
posted by カワセミ at 22:57| Comment(0) | TrackBack(1) | 国内政治・日本外交
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