2005年05月03日

国連安保理改革の行方(3)

(2005.5.4)
 要点だけでも引用しておいたほうが良いとのfinalvent氏の意見により一部修正。確かにそうでしょうね。国連サイトはそこそこ充実してるので一読をお薦めしておきます。

 今回国連改革に関してこのように報じられている。キーとなるのは「国連改革に関して日米共同で取り組むことで合意した」の部分だ。さらっと読むと何でもないが、これはなかなか手堅い話の持って行き方だなと思う。以前のエントリでも引用したが、Feinstein氏の言うように、今回の国連改革は世界的視座で見ればアナン報告書にあるように貧困の撲滅などの国連ミレニアムプロジェクトの一環としての努力にその主な課題がある。外務省サイトにも言及はあるが、国連のサイトには日本語の資料としてもそこそこ用意されているし、英文合わせてこの付近は目を通しておいた方がいいだろう。(参照1/参照2/参照3)安保理改革は最初から実現可能性が薄いし、関心を有するのは新たに常任理事国の座を目指す数ヶ国の問題でしかない。
 そして米国を代表とする主要な民主主義国の懸念としては、安保理改革が失敗した場合、これらの該当する国が国連に非協力的になることである。今回の日米合意はその懸念を逆用して、その国連改革の不可欠な要因として安保理改革も抱き合わせにして話を進めているたことではある。町村外相あたりのリーダーシップだろうか。彼は欧州史の専門家で、学者としては観念主義的ではなく実証派ではある。アメリカの立場としてはそもそも国連に関心が薄いのでどっちでも構わないし、うまくいけば良しという程度なのだろうが、今回はそこそこうまく巻き込めたという所だろうか。それでも最終的に成功するかどうかは確実でない。アフリカの該当国を決めるあたりで破綻するような気もする。ただ無事に安保理改革が進んだとしても、これは安保理のより一層の形骸化のスタートかもしれないということは、日本人は頭に置いておく必要はあるだろう。
 それより日米戦略対話でこういう変化があった。これまで外務次官級で行ってきた日米の戦略対話を外相級に格上げし、場合によってはオーストラリアも交えるという。軽いニュースのように見えるが、官僚でなく政治家が担当することになったのは決定的な変化だと私は思う。これが効いて来るのは時間がかかるが、後で大きな意味があったと評されることになるだろう。
posted by カワセミ at 20:47| Comment(0) | TrackBack(1) | 世界情勢一般
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