2005年04月07日

イラク民主化の長い道のり

 イラクで新大統領が選出された。とはいうものの、全般として報道は極めてあっさりしたものである。CNNだから当たり前ではあるが、どこもこんな具合に淡々としたものである。ところで従来日本のマスコミは、各勢力が激しく対立していて今にも破綻しそうだという論調が多かったように思う。しかしながら、そろそろそれが自勢力の拡大のための主張に過ぎないという勘所が分かってきたようにも思われる。これはイラクだけの話ではなく、例えば近隣国の韓国や中国にしても、今にも致命的な対立か国交断絶かという勢いに見えてしまうが案外そうでもないような感触を見せており、日々の利害には実に聡い。文明的と見られるヨーロッパでももう少し見かけが上品なだけで、内実は似たり寄ったりのようだ。つまり日本人の感覚だけがずれているという単純な話だろう。外国が対日外交を進める際、何も言わないからそれでいいのだろうと判断することが多いのも頷ける。辛うじて付き合いの長い米国が若干呼吸を知っているというところか。それでも民主党筋は普通に欧州的な冷淡さがある。

 ところで、イラクのスンニ派地域にテロリストが多いといっても、逮捕者はサウジ人が60%前後と報道されていた。外国人が多いのである。この地域の反米感情が強いといっても、イラク全体としては相対的に学歴の高い人たちが集中しており、実際の行動に及ぶとは考えにくい。これもまた単純な話で、シーア派地域やクルド人地域では部族社会の伝統が残っていてよそ者が活動にしくいので、現代的に都市化された場所を拠点としただけであろう。
 そしてこれは根拠も無く言いにくい事ではあるが、ファル-ジャはやはり犠牲になったのではないだろうか。つまり、米軍は限られたりソースで混乱を抑えるために事態を局所化することに注力したと。バグダッドをそうするわけにはいかなかったから。確かに悲劇の最小化ではあるが。
posted by カワセミ at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 西南アジア・北アフリカ
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